勉強会などの配信を頼まれることが多いのですが、ここではATEM TVSとCerevo LiveWedgeを組み合わせた配信ソリューションを作ってみました。

はじめに

映像スイッチャーとしてATEM Television StudioとCerevo LiveWedgeがあり、それぞれできることが限られてたりするので、両方合わせればできることが増えるんじゃないかという事を思いつきました。

ですが、映像を切り替えるときに2つのコントローラーを触るのは手間がかかるしミスの可能性も増えます、そこで、今回はATEM Television StudioとCerevo LiveWedgeをひとまとめに操作するWebコントローラーを作ってみました。

できること

今回のソリューションとして、次のような事が可能になります。

  • 9入力を扱うことが出来る
  • PinPとして映像を出力することが出来る
  • サブM/EとしてメインM/Eとは別の出力を行うことが出来る
  • 1つのWebコントローラーで操作することが出来る

機器の構成と実装について

今回は以下の様な想定で機器を接続していきます。
Screenshot 2015-03-08 0.51.14

9入力を扱うことが出来る

ATEMとLiveWedgeを樹々繋ぎのように組み合わせると最大9入力までを扱うことができます。(ATEM6入力、LiveWedge4入力うち1入力はATEMの入力)

PinPとして映像を出力することが出来る

LiveWedgeのPinP機能を利用してPinPを実現します。LiveWedgeのPinPはスケーラーで小さくしているという感じなので、PinPで利用している間はフルサイズで利用できないので注意が必要です(PinP枠からフルサイズへのトランジションは不可能)。

サブM/EとしてメインM/Eとは別の出力を行うことが出来る

実はLiveWedgeはプレビュー出力としてタイル状のマルチビューだけでなく、個別の入力を出力する機能を備えています。これを利用して、メイン出力とは別にプレビュー出力に個別の映像を出力しています。
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サブM/Eがあることによって、会場プロジェクターなどの別ソースを操作することができて便利です。

1つのWebコントローラーで操作することが出来る

そして、これをひとまとめに操作するWebコントローラーがこちらです。実際にiPadのSafariから開くことができます。
2015-03-08 01.49.08

スイッチャーが繋がっているPCをサーバとして動作し、複数人での操作にも対応しています。
(ちなみに、ボタンやスライダーの部分は画像ではなくCSSで作ってあるのもこだわりどころ)

実際の想定

実際に会場で使われる場合は以下の様な想定をしています。
名称未設定 2.002

このWebコントローラーが実際どんな感じに動くかは以下の動画で御覧ください。

まとめ

まだ、実践では使用していませんがいずれ使用してみたいと思います。そもそもATEM 4Kを買う時期なんですかね…

Webコントローラーのソースは公開していませんが、いずれ公開する予定です。各スイッチャーを操作するライブラリ自体は公開しているので、他にも活用してみてください。
https://github.com/miyukki/node-atem
https://github.com/miyukki/node-livewedge